Day Watch


2008年2月16日(土)「デイ・ウォッチ」

DNEVNOY DOZOR・2006・露・2時間11分(IMDbでは132分、米ノンレイト版146分)

日本語字幕:手書き風書体、右縦、太田直子/シネスコ・サイズ(マスク、Technovision、Super 35)/ドルビー・デジタル

(米R指定)

公式サイト
http://microsites2.foxinternational.com/jp/daywatch/
(音に注意。全国の劇場案内もあり)

光の勢力と闇の勢力の戦いは均衡が保たれていたが、光の勢力となるアントン(コンスタンチン・ハベンスキー)が闇の力を使って浮気をした妻に呪いをかけ胎児を殺そうとしたことから、偉大な能力を持つ息子イゴール(ディマ・マルティノフ)は闇の勢力に付いてしまう。一方、同様に偉大な能力を持つ若い女性スヴェトラーナ(マリア・ポロシナ)が現われ、彼女は光の勢力に付いた。この2人が衝突すれば、世界は崩壊してしまう。それを防ぐには、過去をやり直すことが出来る“運命のチョーク”を手に入れるしかなかった。そんなとき、アントンが犯人と思われるような闇の勢力の殺人事件が発生する。闇の勢力はアントンの処刑を要求するが……。

73点

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 ロシアの最先端SFXを駆使したSFアクションは、とにかく驚きに満ちている。素晴らしい、レベルの高い技術で、それだけ浮いていないし、自然。よくある話を興味深く描き、最後まで引きつける。しかも「1」で残した問題を、たぶんすべて(ちょっと時間が経っているので良く覚えていないが)解決して見せる。これで物語はすべて完結。スッキリ。ただ、これで三部作の最終話「ダスク・ウォッチ」はどうなるんだろう。作られるのか。一説によれば、「ラスト・ウォッチ」というのもあって、4部作という話もあるのに……。

 印象としては、前作と同時に撮影したのではないかという感じ。俳優たちも何年か経っている感じはしないし、すんなり前作からスムーズにつながる。ただし、話が相変わらずわかりにくいのは、わかりにくい。(第1作「ナイトウォッチ」はこちら)

 とにかく世界観は素晴らしい。異界も、蚊がたくさんいるレベルと、さらにその先のレベルまであって、もっと詳しく説明して欲しいくらい。過去と現在もちゃんと作り込まれている。今回は冒頭の運命のチョークのエピソードがなかなか良い。

 そして、画面下に出るゴシック系の英語字幕。これがいい。血に関係した言葉は赤色。ミント・キャンディは緑色と、字幕は白という常識を打ち壊している。しかも、前作のように煙のように消えていったり、人物とともに消えたり、動いたり、演出が加えられている。これがDVDになるとなくなるのがガッカリ。DVDの日本語字幕もこれくらいやればいいのに。

 前回に引き続き女優さんたちはみなキレイ。災いを招く偉大な異種の美女スヴェトラーナは、マリア・ポロシナという人。TVでの活躍が多いようだが、本作ではシャワー・シーンがあってヌードも披露している。

 アントンを守るため光の勢力のボス、ゲッサーが派遣するフクロウの美女オリガは、ガリーナ・チューニナ。出演映画はほとんど日本公開されていない。残念ながら今回は前作のようなヌードはない。

 闇の勢力のボス、ザヴロンの愛人アリサを演じている美女は、ジャンナ・フリスケ。前作ではほとんど印象に残らないが、本作ではフェロモンをまき散らし強う印象を残す。かなりエロい。アーティスト(歌手)でもあるらしい。衣装もきわどい。

 アントンを演じているコンスタンチン・ハベンスキーは、ロシアで最も成功した役者のひとりらしい。映画のほかTVにも多く出演しているらしい。日本公開作は前作と本作のみのようだ。

 光の勢力のボス、ゲッサーを演じたのは、ウラジミール・メニショフ。俳優以外にも脚本や監督、プロデューサーもやるらしい。

 闇の勢力のボス、ザヴロンはヴィクトル・ヴェルズビツキー。どこかで見たなあと思ったら、「大統領のカウンドダウン」(Lichnyy Nomer・2004・露)に出ていたらしい。

 アントンの息子イゴールを演じた美少年は、ディマ・マルチノフ。どうやら前作でデビューしたらしい。今後が楽しみ。

 監督・脚本は、カザフスタン生まれのティムール・ベクマンベトフという人。公式サイトで見ると熊みたいな印象。なんと本シリーズが評価されて、ハリウッド進出が決まり、第1作となる「Wanted」が現在ポスト・プロダクション中。モーガン・フリーマン、アンジェリーナ・ジョリー、テレンス・スタンプ、アントンを演じたコンスタンチン・ハベンスキーらが出るアクションらしい。楽しみ。IMDbの予告ビデオを見ると銃がバンバン出ている。何とコーナー・ショットという市販されていない秘密兵器がスクリーン初登場の模様。面白そう。シリーズ第3作「Twilight Watch」は現在撮影中とか。

 公開初日の2回目、前売り券が作られていないというので、1,800円の当日券を買って入場。うーん、とても高い印象。劇場も古いし、イスに穴が開いてるし……。プログラムは作られていた。45分前に入ったら、ロビーにオヤジが2人。
 案内がないまま、15分前に各自適当に場内へ。この時点で12〜13人。女性は0で、若い人が2〜3人。ただ、出てくる人を見ていたら、初回はもっと若い人が多かったよう。最終的には350席に35人くらい。女性は3人くらい。ほとんどはオヤジ。

 カーテンが開いて暗くなって始まった予告編で気になったのは……K-1ファイター魔裟斗も出ているという「軍鶏」は、日本映画なのか台湾映画なのかよくわからないが、暴力いっぱいな感じが……。日本語吹替版で公開というのも気になる。

 あの「SAW」のスタッフが関わったらしいホラー「デッドサイレンス」は、不気味な人形がたくさん出てきて、かなり怖そう。ただ日本語サイトは見当たらない。

 スクリーンがシネスコ・サイズになって、スキンヘッドにバーコードのヒットマンが主役のアクション作品「ヒットマン」。ガバのようなオートやレール付きMP5の2挺拳銃で暴れまくっていた。なかなかおもしろそう。


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