2022年1月19日(水)「クライ・マッチョ」

CRY MACHO・2021・米・1時間44分

日本語字幕:手書き風書体下、松浦美奈/シネスコ・サイズ(ビスタに上下マスクで上映、Panavision、IMDbでは2.39)/ドルビー(IMDbではドルビー・デジタル)
(米PG-13指定)

監督:クリント・イーストウッド
原作:N・リチャード・ナッシュ
脚本:ニック・シェンク、
   N・リチャード・ナッシュ
撮影:ベン・デイヴィス
出演:クリント・イーストウッド、
   エドゥアルド・ミネット、
   ナタリア・トラヴェン、
   ドワイト・ヨーカム、ほか

公式サイト
https://wwws.warnerbros.co.jp/crymacho-movie/
(全国の劇場リストもあり)

1979年、アメリカ。かつてはロデオ・チャンピオンだった競走馬のトレーナー、マイケル・マイロ(クリント・イーストウッド)は、高齢となりボスのハワード(ドワイト・ヨーカム)から突然解雇される。1年後、そのハワードがマイクに、メキシコにいる別れた妻レタ(フェルナンダ・ウレホラ)の元から虐待されている息子のラフォ(エドゥアルド・ミネット)を連れ帰って欲しいと頼まれる。マイクは落馬による怪我でロデオができなくなったときハワードに拾ってもらった恩があったことから、しぶしぶ仕事を引き受ける。


76点

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 感動のロード・ムービー。話としてはよくあるパターンで、よくあるパターンを多数盛り込みながらも、しっかり見せて飽きさせず、奇抜な手法は使わず定石通りの展開で最後まで楽しませてくれる。ヘタをするとB級になるところを、派手な決闘や対決といったものを盛り込まず、しっとりと描いている。それが感動につながる。ただIMDbでは5.7点の低評価。感覚が違うのかなあ……。クライ・マッチョは主人公ではなく、ニワトリだったのね。コケコッコー!

 同時期の公開された「マークスマン」(The Marksman・2021・米)と似たような設定。主人公は老人。車の旅で、連れて行くのはメキシコの少年。相棒にペット(犬、ニワトリ)がいる。どちらも面白かったが、描き方は全く違う。

 本作は公式サイトでは「マッチョ=強さ」とはと書かれているが、ボクは違う気がした。むしろ「マークスマン」のほうがそれを描いている。本作は気負っていないし、力も入っていないで自然体。「マークスマン」の方は笑いはなくハード方向。本作は笑いありのソフト方向。力で対抗せずに、運とか人に助けられて成し遂げる。その意味では地味。高齢となったイーストウッドだから描けた作品なのかもしれない。いわば枯れた男の魅力というやつか。

 銃は、メキシコ側の国境警備隊がFALと4インチくらいのリボルバーを装備している。逃げる途中で手に入れるのは2インチくらいのスナブノーズ・リボルバー(M36か?)。ラストの方で捕まるメキシコの警官は4インチ・クラスのリボルバー。

 カントリー調の曲がたくさん使われ、イーストウッドのスタイルもカウボーイ式で、好きな人には刺さるのではないだろうか。こんな旅にはカントリーとカウボーイがよく似合う。

 公開6日目の平日、初回といってもほぼお昼、2日前にネットで確保。当日は12〜13分前に開場となり場内へ。観客層はほぼジジ、ババの高齢者で、そこに中年層と若い女性が少し。男女比はほぼ半はくらい。最終的には157席に40人弱くらいの入り。平日はこんなものかと。

 スクリーンはビスタで開いていて、CM・予告の途中で半暗になり、上下マスクの映画泥棒、映倫があって、予告が続き、マスク着用から暗くなりビスタのまま映写機の上下マスクでシネスコの本編へ。レンズ使ってないのかなあ。


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