RuneQuest Companion紹介
2. 神性魔法
神性魔法(Divine Magic)
神性魔法はルーンから力を得るのではなく神々から直接授かる魔法です。 神性魔法を使用するためにはカルトに入信して入信者(Initiate)以上に なる必要があります。
博士: RQ3の神性魔法やRQ2のルーン魔法に相当する魔法だ。 内容的にもよく似ているけど、微妙に変更になっている部分もあるので要注意だ。
神性魔法の獲得
神性魔法を獲得するためにカルトに対応した知識(特定の神学)技能を持っており、 カルトにおいて入信者(Initiate)以上の地位である必要があります。
誠二: まずはカルトに入信しないと始まらないと。
ゆき: カルトへの入信にはPOWは必要なくなったみたいですね。
カルトの神殿(Temple)などで呪文の強度(Magnitude)と同じ日数だけ祈りを捧げる ことにより呪文を獲得できます。強度1,2の呪文は聖所(Site)でも獲得できます が強度3以上は社(Shrine)、強度5以上は小神殿(Minor Temple)、強度7以上は 大神殿(Major Temple)で祈る必要があります。
ゆき: 強度の高い呪文の獲得には大きな神殿に行く必要があるんですね。 強度5とかの呪文もあるんですか?
博士: そういうのもあるけど、主に可変呪文を大きな強度で覚える場合とかかな。
また呪文の取得する際に侍祭(acolyte)やルーン司祭(Runepriest)に指導しても らうために、カルトに支払いを行う必要があります。強度1の呪文で50sp、 強度が1上がるごとに価格が2倍になります。
誠二: 価格はルーン呪文を教えてもらうよりは安いですね。
博士: カルトメンバー向けの値引きが最初から適用されているからだそうだ。 神性呪文は使い切りなので、そんなに安いわけではないんだけど。
ルーン司祭(Runepriest)ならば神殿以外でも獲得したい神性呪文の 強度以上の《聖別(Consecrate)》呪文の影響下で祈ることにより魔術を獲得 することができます。
誠二: 同じ強度の聖別の呪文が必要なのか、ちょっと大変だな。
POWを捧げる
神性呪文を獲得し保持するためには呪文の強度(Magnitude)と同じだけの POWを一時的に捧げる必要があります。POWが減少した分だけ魔力(Magic Point)の 上限やPOWに関連した技能も減少します。
呪文を使用すると直ちにその分のPOWが回復します。その分だけPOWに関連 した技能も上昇します。魔力(MP)はすぐには戻りませんが通常の速度で 回復します。
ゆき: えっと。えっと。神性呪文に捧げたPOWが呪文を投射直後に戻ってくると いうことですか。
博士: その通り。そのPOWを使って再度別の呪文を獲得することもできるので、 事実上全ての呪文が再使用可能になったとの同じ効果になる。
誠二: 覚え直す時に別の呪文を取ることもできるので、こっちの方が便利だな。 あれ? 今気付いたけど入信者でもPOWが回復するのか。
博士: そういう意味では入信者でも再使用可能になったのと同じだね。
ゆき: そうすると入信者と司祭で差がなくなりませんか?
博士: そうなるね。今の所判明している違いとしては入信者は神性呪文 を強度2まで、侍祭(acolyte)だと強度4までしか覚えるこができないことと、 侍祭(acolyte)以上でないと神性介入(Divine Intervention)が試みれな いという点くらいかな。
獲得制限と分割投射
同じ種類の神性呪文を同時に複数獲得することはできません。既に保持している 呪文をより大きな強度で獲得したい場合にも一旦解放して、再度獲得しなおす 必要があります。
一方で神性魔法はルーン魔法と違って、可変(Progressive)呪文を複数に 分割してより小さい強度の呪文として投射するこができます。その場合に は使用した強度の分だけPOWが回復します。
ゆき: このルール少しわかりに難いです。
博士: 簡単な例だと《盾3》と《盾2》をそれぞれ覚えておくとかはできなくて、 《盾5》を覚えておいて2回に分割して使うとかする必要がある。
誠二: それって違いがあるの?
博士: 高い強度の呪文を獲得するのに大きな神殿に行かなければならない とか、支払う金額とかに差が出てくる。
ゆき: 強度固定の呪文は一回分しか覚えられないことになりませんか?
博士: ルールをそのまま読むとそうなるね。不都合ならば固定呪文も可変呪文と 同じように高い強度で覚えておいて分割して使用可能としたらいいかもしれない。
神性魔法の投射
神性魔法を投射する際には両手で動作ができなければならず呪文を詠唱する必要 があります。神性魔法の呪文を投射する場合は知識(特定の神学)をロールします。
投射に成功した場合には呪文は効果を発揮し記憶から消えてなくなりますが、 呪文の強度分のPOWがすぐに回復します。投射に失敗した場合には呪文は効果 を発揮しませんが、呪文の記憶は残ったままです。クリティカル成功した場合 には呪文への抵抗(regist)やカウンター(counter)に-10%のペナルティがつきます。 投射にファンブルした場合には呪文は効果を発揮せず記憶からも消えてなくなります。
ゆき: 知識技能で神性魔法を唱える点が新しいですね。
誠二: RQ3までは神性呪文はほぼ100%成功することが利点だったんだけど、 技能によって成功率が決まるとなると信頼度ががた落ちですね。
博士: それでも、ルーン呪文や妖術に比べれば必要な技能が一つだけなので成長 させやすいぞ。
神性魔法の投射時間(Casting Time)
神性呪文は必ず1戦闘行動(Combat Action)で投射することができます。 ただし1ラウンドの戦闘行動数にかかわらず、神性魔法は1ラウンド に1回しか投射できません。
誠二: 投射に必要な時間が他の呪文よりも短い点は同じですね。
神性魔法の強度
神性魔法(Divine Magic)は強力な魔術なのでその強度をルーン魔法(Rune Magic)や 妖術(Sorcery)の強度と比較する場合には神性魔法の強度を2倍に換算 します。
博士: この点はRQ3までと同じ。
呪文の消去(Dismiss)
自分の投射した持続(Duration)や永続(Permanent)の呪文は1戦闘行動を使用して 消去するこができます。持続時間が集中(Concentration)の呪文は戦闘行動を 消費しなくても集中を解くだけで消去できます。また1戦闘行動使用して保持 している呪文を投射せずに解放してPOWを回復させることもできます。
ゆき: ルーン魔法と同じように自分の唱えた神性魔法はいつでも中断できるとい うことですね。
誠二: 使わなかった呪文を解放してPOWを取り戻して、新しい呪文へ入れ換 えるとかもできますね。
博士: 神性呪文の獲得には時間がかかるので、簡単に入れ換えという具合に はいかないけど。前みたいに悩む必要はなくなったよ。
呪文を過充填(Overcharging)する
神性呪文にはMPは必要ありませんが、追加でMPを費やすことにより 以下のように呪文を増強することができます。
- 呪文に対して抵抗(Resist)する場合1MPの増強ごとに-10%のペナルティ がつきます。
- 持続時間がある呪文の場合は1MPの増強ごとに持続時間が1分増えます。
一方で投射は困難になり1MP増強するごとに知識(特定の神学))技能に-5%の ペナルティを受けます。呪文の投射に失敗した場合にも増強に使用したMPは 全て消費されます。
博士: 神性魔法もルーン魔法と同じようにMPを消費して呪文を強化できる。
誠二: ルーン魔法は強度も上昇したと思うのだけど、神性魔法は上昇しないの?
博士: ルールを見る限りでは上昇しないみたいだよ。単に編集ミスで 記述が漏れているだけの可能性もあるけど。
過充填(Overcharging)のルールはPlayer's Updateで一部更新されました。
抵抗可能な呪文で抵抗技能のロールに成功したけれどもダイスの目が 低かったために対抗テストに負けた場合には、過充填の効果が打ち消さ れて通常の呪文の効果のみ発揮されます。