2015年11月21日(土)「Re:Life〜リライフ〜」

THE REWRITE・2014・米・1時間47分

日本語字幕翻訳:太丸ゴシック体下、佐藤恵子/シネスコ・サイズ(デジタル、Arri ALEXA)/ドルビー・デジタル

(英12A指定)

公式サイト
http://www.relife-movie.com
(音に注意、全国の劇場リストもあり)

15年前に「間違いの楽園」でアカデミー脚本賞を受賞した脚本家のキース・マイケルズ(ヒュー・グラント)は、その後ヒット作に恵まれず、脚本を書くどころか企画の段階で製作会社のプロデューサーたちからことごとく断られていた。電気も止められるような状態で、エージェントのエレン(キャロライン・アーロン)に何でもやるからといって提案されたのは、ニューヨークの外れにあるビンガムトンという小さな町の大学で映画の脚本を教える客員教授の仕事。気は進まなかったが、家賃と光熱水道費が大学持ちだったことから受けることにする。元海兵隊の学科長ハロルド・ラーナー(J・K・シモンズ)から、受講希望学生に30ページの脚本を書かせたので、読んで10人選んでくれと言われ、ネットを使って彼らの顔写真をチェックすると、美人を中心に適当に10人を選ぶ。そして授業初日、「脚本は普通120ページだ。30ページでは何もわからない。120ページ書いたらまた会おう」といって出て行ってしまう。

72点

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 良くできた人生やり直しヒューマン・コメディ…… って、オイオイ、これはトム・ハンクス監督・脚本・主演の「幸せの教室」(Larry Crowne・2011・米)ではないか。男と女の立場が違うけど。そして「ラブソングができるまで」(Music and Lyrics・2007・米)(マーク・ローレンス監督自身の作品!)を混ぜたような感じ。いや、ほかにもあったような気がする。二番煎じ、リメイクのようなデジャヴ感。観客に受ける要素を統計的に選んで詰め込んだような印象も。

 ちょっと予告でそんな感じもしたが、ヒュー・グラントとマリサ・トメイが出ているから見てしまったと。とは言え、やっぱり予感はあったのでムビチケカードは買わずに、たまった鑑賞ポイントで見たけど。

 若干、監督もしているマーク・ローレンスの、脚本家としてのグチ的な部分も感じた。ハリウッドで脚本を書いていると、いろいろと大変なことが多いのだろう。セリフにあるが、「いくつになっても、脚本を直されて」それが違ったものになって行く。

 成功すれば人々が寄ってきて、ヒットがないと人々はサーッと去って行く。脚本は売れず、妻も去り、息子ともずっと話していない、ついには電気まで止められそうになる。なんとも身につまされる。それでも生活を続けられて行っているのが不思議だが、映画だからなあ。実際には、食べることもできなくなって、犯罪に走るかもしれない……。

 それでも結構楽しめるが、主人公のイギリス的な皮肉が利いたジョークは嫌みすぎて笑えず、性格も酷すぎて観客はちょっとついて行けない。ここが惜しいところ。学生とすぐ寝るし、サボろうとばかりするし、悪すぎ。ただ、学生の作品を盗んだりはしないし、後半はちゃんと熱心に教え始めるので救いはあるが。後半でひっくり返すためには悪くなければいけないが、ビミョーなところ。

 そして、画質が良くない。ちょっと古い映画のよう。2014年とは言え新しい作品だし、現代の話なんだから画を荒らす必要はない。もっとシズル感があるくらい鮮明な画でも良かったのでは。小型の安いカメラで撮影したのだろうか。




【ただいま執筆中。少々お待ちください】


 公開2日目の初回、新宿の劇場は全席指定で、たまった鑑賞ポイントで前日に確保。当日は15分前くらいに開場。若い人から中高年までわりと幅広かったが、人数が多くなかった。女性は15人くらい中5人くらいという感じ。最終的には122席に50人くらいいただろうか。うーむ、これはちょっときついかも。悪くはないんだけどなあ……。

 気になった予告編は…… まあ、相変わらずなかなかタイトルが出ないものも多いし、公開日が最後の一瞬しか出ないものなど、なんのための予告かわからないものが多い…… どれもこれまでの作品ばかりで、しかも同じパターン、新しいものはなかった。

 暗くなって、シネスコサイズいっぱいで本編へ。

 それにしても、遅れて入ってきて場内が暗いからって、ケータイを光らせて席を探すかね。すぐに座らず、壁際に立って左右の目を交互にパチパチさせて目を暗闇に慣らせるのは、昔は常識だったけどなあ。今は教えてくれる人がいないか。


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