2002年1月20日(日)「ハートブレイカー」

heartbreakers・2001・米・2時間04分

日本語字幕:手書き、下/翻訳:古田由紀子/シネスコ・サイズ(レンズ)/ドルビーデジタル・dts・SDDS
(米PG-13)

http://www.gaga.ne.jp
凄腕の母子詐欺師のマックス(シガニー・ウィーバー)とペイジ(ジェニファー・ラヴ・ヒューイット)は、高級車窃盗団のボス、ディーン(レイ・リオット)をだまし、30万ドルをまんまとせしめると、次の標的をまもなく死にそうな老人と決め、金持ちが集まるパームビーチで、タバコ会社の社長ジョージ(ジーン・ハックマン)をカモることに。しかし、親離れして自立したい娘のペイジは、独自でパブの若いオーナー兼バーテンのジャック(ジェイソン・リー)をターゲットに決めるが、芝居のつもりが本気で惚れてしまう。

74点

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 おもしろい。しかもコメディは1時間半程度と相場が決まっているものを、2時間超という長尺ものにしたというだけで、意欲的な作品だとわかる。しかも登場者全員の魅力が炸裂。とことん笑わせてくれる。みんなそれぞれにビッグなスターなのに、ここまでやるとは。だって、下ネタ連発。ギリギリどうにかセーフというボーダー。ここがまたカゴイわけで。

 とにかく、配役が豪華だ。とてもお気軽なラブ・コメディとは思えないほど、そうそうたるメンバーが集まっている。「エイリアン(Alien・1979・英)」で世界的な人気を得た「ギャラクシー・クエスト(Galaxy Quest・1999・米)」のシガニー・ウィーバー(53歳!!)、ポパイ刑事こと「リプレイスメント(The Replacements・2000・米)」のジーン・ハックマン(72歳!!)、意外な役だった「アンフォゲッタブル(Unforgettable・1996・米)」や、脳みそをスプーンで食べられていた「ハンニバル(Hannibal・2001・英/米)」のレイ・リオッタ(47歳)、つい最近「バニラ・スカイ(Vanilla Sky・2001・米)」に出ていた「エネミー・オブ・アメリカ(Enemy of the State・1998・米)」のジェイソン・リー(32歳)、「天使にラブソングを2(Sister Act 2・1993・米)」にも出ていたらしいが、注目されたのは「ラスト・サマー(I Know What You Did Last Summer・1997・米)」のジェニファー・ラヴ・ヒューイット(23歳!!、十分シガニーの娘でいける)。

 ジェニファー・ラヴ・ヒューイットがキュート。コケティッシュな魅力全開。スタイル抜群。まるで絵に描いたかのような美しさだ。彼女を見るだけでも価値のある映画かもしれない。リーバイスのジーンズのCM出ていた時もきれいだったけれど、今回は飛びっきりだ。ジガニー・ウィーバーとともに、毎回違うゴージャス&セクシーな衣装で登場し、しかも髪型や髪の色も毎回違うのだから。

 監督はTVで活躍してきたデヴィッド・マーキンという人。これだけのスターたちを使って、ここまでの作品をちゃんとまとめたあたり、とても劇場映画2作目とは思えない。きわどいネタが多いが、PG-13ですんでいるし、とにかく面白いのだから。この人、注目でしょう。

 公開2日目の2回目、10分前ほどに着いたらロビーには3カップルが。確かにこの映画はカップルで見ると楽しいかも。そして皆若い。くそー。

 結局、新宿の272席の劇場は4割くらいが埋まり、年齢的には20代後半から30代前半が中心で、20代前半以下との比率は7対3ほど。ほとんど宣伝していない上に、マイナーな劇場での公開にしては人が入っている。

 新宿地区でまだ1/3ほど残っている古いアナログ音声劇場の1つも、ついにデジタル音声(ドルビーデジタル)対応になった。新しいJBLのサラウンド・スピーカーが、従来の壁に埋め込まれたスピーカーの上(というか隣だが)に飛び出して取り付けられている(スクリーンも明るくなったのだろうか?)。あとは、床が斜めになって、イスも千鳥配置になれば、かなり「見れる」劇場になることだろう。ガンバレ。

 それか、アナログ館とデジタル館で料金に差を付ければいいのに。アナログ館で見たら200〜300円キャッシュバックとか。あとスクリーン・サイズも何メートル以下キャッシュバック。最新設備の大劇場と同じ料金というのは、どうも納得できない。といって、値上げされても困るんだけど。だって、中高生があまり映画を観ない一番の理由は、料金が高いからとアンケートでわかっているんだから。


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