OPEN MIND カウンセリングルーム

〜 安心して心を開けるカウンセリングルーム 〜

ストロークについて
私は人に気にかけてもらいたいです。
なぜなら私の存在価値を見出したいから。

私は人と関わっていたいです。
なぜなら人は独りでは生きられないから。

私は人に頼られたいです。
なぜなら私は人の役に立ちたいから。

人とのやりとりでストロークというものがあります。
ストロークとは、相手に投げかける心理的メッセージです。
これは良い作用に働く場合(プラス)と悪い作用に働く場合(マイナス)があります。
これは言葉だけでなく、態度や声の調子、雰囲気、ボディーランゲージからでも相手に十分伝わります。
一人でも人と関われば、日常生活で当たり前のように起こるやりとりです。
いくつか例を挙げてみます。

プラスのストローク
 言葉          ⇒誉める、励ます、慰める、語りかける、挨拶をする、同意する
 ボディランゲージ   ⇒なでる、抱きしめる、握手する、微笑む、うなずく、相づちを打つ、話を聴く

マイナスのストローク
 言葉          ⇒しかる、悪口を言う、非難する、責める、皮肉を言う、罵倒する
 ボディランゲージ   ⇒たたく、ける、にらみつける、あざ笑う、馬鹿にする

いかかですか?
他に思いつく言葉・ボディランゲージはありましたか?
もしあなたがいろいろ思いつく方であれば、日ごろから人とのやりとりや、人間関係に敏感になっているのかもしれませんね。

他に「無視する」という行為があります。
これはプラスでもマイナスでもなく「0(ゼロ)のストローク」です。
人が一番ほしいのは「プラスのストローク」ということはもちろん理解できると思いますが、実は人が一番いらないのは「マイナスのストローク」ではなく「無視される」ことなのです。無視されるくらいだったらマイナスだろうが「ストローク」がほしいのです。子ども時代を思い出してみてください。誉められないんだったら、無視されるよりよっぽど何かの形で構ってほしいと、わざと親など周りの大人を困らせたことはありませんか?

私の幼少時代はどうだったかというと、必要以上に喋らない子でした。
喋らず、何も主張しない私を、きっと周りの人は何を考えているのかさっぱり分からないと感じていたことでしょう。
そんな存在感もほとんどなかった私の、唯一の「私はここにいるよ」の表現方法は「泣くこと」でした。
やはり私なりに「無視されること」は耐えられなかったのでしょう。

相手があってこそのストロークです。
せっかくの人とのやりとりですから、有効的なストロークのやりとりをしたいですよね。
最後に「悪い/効果的なストローク・パターン」をお伝えします。


5つの悪いストローク・パターン
1.与えるべきストロークがあっても、それを与えない。
  例)子どもがお手伝いをしたのに、「それが当たり前」という態度をとって誉めたりしない。

2.欲しいストロークがあっても、素直に欲しいと言わない。
  例)慰めて欲しいのに、「私は大丈夫」と強がってしまう。

3.欲しいストロークがきても、受け取らない。
  例)励ましてくれて嬉しいのに、「ほっといて」とそっぽを向いてしまう。

4.欲しくないストロークがきても、拒否しない。
  例)一人でいたいのに、ついつい話し相手をしてしまう。

5.自分自身にストロークを与えない。
  例)何かを達成したとしても「自分はまだまだだ」と自己受容しない。


この「5つの悪いストローク・パターン」に気づき、かみしめ、自分の傾向を知り、理解を深めることによって以下の「5つの効果的なストローク・パターン」がより活かされてくると思います。


5つの効果的なストローク・パターン
1.自分のストロークの与え方・受け方の傾向を掴む。
2.プラスのストロークを周囲の人に積極的に与える。
3.周囲から与えられるプラスのストロークを素直に受け入れる。
4.自分自身にプラスのストロークを与える。
5.こころから深いレベルのストロークを交換する。


私が思うに、まず最初に自分自身にプラスのストロークをたっぷり投げかけ、自己承認から始めてみてはいかがでしょうか。