RuneQuest紹介
1. 能力値と属性値
能力値(Characteristics)
Mongoose版RuneQuestにおける能力値は筋力(STR)、体力(CON)、 敏捷力(DEX)、大きさ(SIZ)、知性(INT)、精神力(POW)、魅力(CHA)の7種類です。 人間の場合はSIZとINTが2D6+6、それ以外の能力値は3D6になります。
博士: 能力値に関してはRQ3とほとんど一緒だけど、外見(APP)がRQ2時代の 魅力(CHA)に戻されている。魅力(CHA)の方が外見(APP)よりも利用範囲が広い のでこの変更は良い考えだと思う。
誠二: あとPCの作成時の能力値の決定方法がそれぞれの能力値で サイコロを一つ余計に振って一番小さな値を捨てるという方法になっている みたいですね。今までもローカルルールとかで広く使われていた方法だけど、 強力なPCがつくれるのは嬉しいな。
ゆき: GMの許可があれば自分の作りたいPCに合わせて能力値を入れ換えても良しと いうのも親切ですね。ただしINTとSIZは振り方が違うので入れ換えは不許可だけど。
誠二: でもAPPがなくなったとなるとオーガの美男美女が表現できなく なってしまうのが困りものだな。
博士: なぜよりにもよってオーガなんか気にするんだ君は..
ゆき: まあ混沌オタクの誠二だし。しょうがないか。
戦闘行動数(Combat Actions)
戦闘行動数というのは1ラウンドに何回行動できるかを表わす 属性値(Attribute)で純粋にそのキャラクタのDEXだけで決まります。 受けや回避などのリアクションが可能な回数もこの値で決まります。
DEX | 行動数 |
---|---|
1-6 | 1 |
7-12 | 2 |
13-18 | 3 |
19- | 4 |
博士: まったく新しい属性値。それもかなり重要な値だ。
誠二: 1ラウンドに2回しか行動できないのと、3回行動できるのとでは雲泥の差 だなぁ。DEXは最低13必要ということになるのかな。
ゆき: ゲームバランス大丈夫なんでしょうか? いきなり不安になりました。
ダメージ修正値(Damage Modifier)
キャラクタごとの与えるダメージの違いを表すために値で、STRとSIZの合計よって 決まります。
SIZ+STR | 修正値 |
---|---|
16-20 | -1D2 |
21-25 | 0 |
26-30 | +1D2 |
31-35 | +1D4 |
36-40 | +1D6 |
41-45 | +1D8 |
博士: これはRQ3でもおなじみのものだけど、数値は変更になった。
誠二: きめが細かくなって数値的にも少し小さめになっていますね。RQ3だ と合計が33あれば+1D6、41あれば+2D6だったはず。
ゆき: まあ人間の範疇だとたいした差はないと思うけど。 トロウルとかドラゴンとかは弱体化ですね。
ヒット・ポイント(Hit Points)
トタールHPという概念はなくなりました。各部位のHPのみ存在します。 身体の各部位のヒットポイントはSIZとCONによって決まります。
SIZ+CON | 頭 | 腕 | 胸 | 腹 | 脚 |
---|---|---|---|---|---|
16-20 | 4 | 3 | 6 | 5 | 4 |
21-25 | 5 | 4 | 7 | 6 | 5 |
26-30 | 6 | 5 | 8 | 7 | 6 |
31-35 | 7 | 6 | 7 | 8 | 7 |
+5ごと | +1 | +1 | +1 | +1 | +1 |
誠二: 部位ごとのHPは少し大きくなっていますね。
博士: それよりもトータルHPがなくなったことの方が大きな変更だ。 トータルHPがないということはダメージの蓄積で殺すことができなくなったという こと意味している。つまり敵を倒すには頭とか胸とかの重要部位に集中ダメージを 与えないといけない。
誠二: は!! もしかして身体部位が大量にあるウォクタパス有利ということか。 でもこいつらINTがないのでPCにはできないんだよな。
ゆき: 何を考えてるんだか。 えっと質問。毒とか窒息とか出血とかのダメージはどうなったの?
博士: 特定の部位や全部位のダメージに変更になった。例えば窒息のダメージ は胸へのダメージに、大きな炎のダメージは全身全ての部位へのダメージになっ てる。出血によるダメージはなくなったみたいだ。
マジック・ポイント(Magic Points)
呪文を唱えるために必要な魔力で、その初期値および最大値はPOWに等しくなります。
誠二: これはRQ3と全く同じと。次行こう。
博士: ちょい待ち、じつは使用した魔力の回復の速さが違っていて、RQ3だと 完全回復には24時間が必要だったのが、新RQでは10時間で回復できる。さらに 休息していれば半分の5時間で回復可能となった。
ゆき: つまり一晩寝ればMPは全回復ということで、遊び易く変更したという ところかな。
ストライク・ランク(Strike Rank)
戦闘ラウンド時にどれだけ速く行動できるかを示す修正値で、DEXとINTの平均 値(端数は切り捨て)です。ラウンドごとにこの値に1D10を加えて合計が大きい 人から先に行動できます。
博士: ストライク・ランクという用語だけは今までと一緒だけど中身は全然違 うものなので注意が必要だ。どっちかというとリアルさよりもゲーム的な遊び 易さを優先したルールになっている。
誠二: 戦闘行動が複数できるんだよね。その順番はどうなるんですか?
博士: 原則としてストライク・ランク順に全員が一回づつ行動して、頭に戻っ て同じ順番で2回目の行動を行う。3回目、4回目と同じ順で行うけど行動が 残っていない人の順番は飛ばされる。
ゆき: で全員の行動がなくなった所で次のラウンドということですね。
移動速度(Movement)
一回の戦闘行動で移動可能な距離で人間の場合は4m固定です。走った場合に はその2倍の8m移動できます。
ゆき: これって速くなったのかな?
博士: どうだろ? ルールが全然違うから。
誠二: 計算してみよう。DEX13だとして、1ラウンド3回行動だから全部移動し たとしたら12m移動と。あれ? 1ラウンドって何秒だっけ?
博士: 新RQでは1ラウンドは5秒間だな。ちなみにRQ3だと12秒間だった。
誠二: RQ3だとDEX13で12秒間に24m移動できたはず。比較すると新RQは5秒間 で12m、倍にして10秒間で24m移動だからこれだと少し速い程度かな。DEX9で計 算するとRQ3だと12秒間に21m移動、新RQでは1ラウンドに2回行動で5秒間 で8m移動だから少し遅い計算。
ゆき: 計算よくわかんないけど。そんなに変ってないということでいいか。
ヒーロー・ポイント(Hero Points)
作成したてのキャラクターはヒーロー・ポイントを2ポイント持っています。
ゆき: あるんだ! ヒーロー・ポイント! 何か嬉しい☆。
博士: 私は見なかったことにしたい。
誠二: で、どんな使い道があるですか?
博士: 他のRPGと同じ感じ。サイコロを振り直したり、ダメージを減らしたり、 特殊能力を買ったりできる。他のRPGに比べると効果的にはおとなしめな感じ だけど、ルーンプリーストとかルーンロードになるにもヒーロー・ポイントが 必要となるみたいだから、それなりに重要かも。