RuneQuest紹介

6. 戦闘ルール

ラウンド(round)

1ラウンドの長さは約5秒です。12ラウンドで1分間になります。1ラウンドの 間に各キャラクタはその戦闘行動数(Combat Actions)だけ行動と リアクション(Reaction)が行えます。

博士: 1ラウンドの長さはRQ3が12秒だったので半分以下になっている。 この1ラウンドの間にDEX13以上ならば戦闘行動数が3なので行動が3回と リアクションが3回できることになる。

ゆき: リアクションって何ですか?

博士: 相手の行動に反応して何か行うこと。回避とか受けなど防御行動が代表例だ。 他にはフリー攻撃をしたり呪文をカウンターしたりできる。

誠二: とすると戦闘行動数が3だと1ラウンドに攻撃が3回、防御が3回できると いうことですね。

ストライク・ランク(Strike Rank)

各キャラクタはそれぞれのラウンドの始めに1D10を行いストライク・ランク修正 を加えます。その合計が一番大きいものから順番に行動します。合計が同じだっ た場合にはDEXが大きものから、それも同じだった場合には同時に行動します。

ストライク・ランクの順番にまず全員が1回づつ行動を行い、次に先頭に戻っ てストライク・ランク順に2回目の行動を行います。さらに戦闘行動が残って いれば先頭から3回目、4回目と行動します。応急手当や魔法の投射のように 複数の戦闘行動が必要な行為は必要な戦闘行動を全て費した時点で効果を発揮します。

博士: ストライク・ランクは他のゲームでのイニシアティブと同じような扱いに なりました。

ゆき: リアクションはストライク・ランクに関係なくいつもで 行えるということいいの?

博士: そう。例えば武器を構えてさえいれば相手の攻撃の時に受け(parry)の試 みができる。ただリアクションにも回数制限があるので使い切ったらそのラウ ンドは実行できない。

誠二: ということは戦闘行動数2回のキャラクタが戦闘行動数3回のキャラクタ と戦った場合は相手は3回攻撃してくるのに、こっちは2回しか受けができない ことになるのか大変だな。

近接攻撃(Close Combat Attack)

近接攻撃を行うには近接武器技能のテストを行います。成功すれば武器のダメー ジ+ダメージ修正値を与えることができます。もしクリティカル成 功(技能の1/10以下)だった場合には武器のダメージはサイコロを振らずに 最大値が適用されます。ダメージ修正は最大にはなりません。

博士: 倒れていたり視界や足場が悪かったりすると色々な修正値が与えられる のも今までと同じ。

誠二: クリティカルって鎧無視の効果はないんですか?

博士: どうも、そうみたいだ。

遠距離攻撃(Ranged Attack)

準備のできている飛び道具を持っている場合は近接攻撃と同じように武器技能で 攻撃を実行できます。クロスボウや吹き矢以外の遠距離攻撃にはダメージ修正 も適用されます。武器の射程距離内ならばペナルティなしで攻撃でき、武器の 射程の2倍までならば他の修正を適用する前に技能値を半分にして攻撃が行えます。

弓に矢を番えたりダガーを抜いたりするのには1戦闘行動を消費して武器の準備 を行う必要があります。 ライト・クロスボウ(light crossbow)を装填するには2戦闘行動、 ヘビー・クロスボウ(heavy crossbow)を装填するには3戦闘行動必要になります。

接敵している時に遠距離射撃をしようとした場合にはフリー攻撃(Free Attack)を 被ります。これによってダメージを受けた場合には遠距離攻撃は失敗します。

博士: フリー攻撃に関してはあとで説明があるはず。

ゆき: 矢を番えるのに1行動消費するからRQ3に比べて発射回数は相対的に 減少していますね。

誠二: その分一発あたりのダメージが大幅に増えていて脅威が増しているみたい だよ。ロング・ボウ(Long Bow)だと射程175mで2D8ダメージにダメージ修正まで ついてくる。

ゆき: それは恐過ぎです。だけど何で弓の攻撃にSTRやSIZによるダメージ 修正がつくんでしょうね?

博士: その分だけ大きくて強い弓を使用していることを意味してるんだと思う。 あとロング・ボウは大き過ぎて馬に乗っては使用できないので注意だ。

回避(Dodge)

「回避」のルールはPlayer's Updateで更新されました。 以下の文章はそれの基づいて改訂していますので、ルールブック記載のものとは 異ります。

相手から攻撃を受けた場合にはリアクションとして回避を試みることができます。 回避を実行するには攻撃側が技能テストをする前に宣言する必要があり、防御側は 回避(Dodge)技能をロールして、以下の表で比較します。

誠二: あれPlayer's Updateをよく読むと、ここは対抗テストとして判定して、 勝負に負けた側は一段階低い部分を参照するように書いているけど?

ゆき: それってかなりデッドリーです。なんか間違ってませんか?

博士: Mongooseの掲示板で関係者の語った情報によると、対抗テストを 使うルールは発売予定のGame Master's Handbookのために書いた戦闘の高速化 のためオプションルールらしい。それを何を勘違いしたのかMongooseの 編集者が混ぜ込んでしまったとのこと。まあそこは無視すればいいらしい。

回避クリティカル 回避成功 回避失敗 回避ファンブル
攻撃クリティカル 最小ダメージ 通常ダメージ 最大ダメージ
防御側後退
最大ダメージ
防御側後退
防御側ファンブル表
攻撃成功 攻撃は外れ 最小ダメージ 通常ダメージ
防御側後退
最大ダメージ
防御側ファンブル表
攻撃失敗 攻撃は外れ伸び過ぎ 攻撃は外れ 攻撃は外れ
防御側後退
攻撃は外れ
防御側ファンブル表
攻撃ファンブル 攻撃は外れ伸び過ぎ
攻撃側ファンブル表
攻撃は外れ
攻撃側ファンブル表
攻撃は外れ
攻撃側ファンブル表
攻撃は外れ
双方ファンブル表

「最大ダメージ」となった場合には 「武器ダメージの最大値」+「ダメージ修正のロール値」になります。

「最小ダメージ」となった場合には 「武器ダメージの最小値」+「ダメージ修正のロール値」になります。

「防御側後退(Give Ground)」となった場合には防御側は自分の 移動力(Movement)だけ後退します。 攻撃側はそれに追従するかどうかを選択できます。

「攻撃は外れ伸び過ぎ(overextended)」になった場合は攻撃側は単に攻撃に 失敗しただけでなくバランスを崩してしまい、次の自分の行動の時まで全て のリアクションに-20%のペナルティが付きます。

誠二: ということで双方同時にロールして判定するRQ3と同じ方法になりました。 元のルールよりはリアクションの消費が激しくなるので、その点だけ要注意です。

ゆき: ファンブル表が復活していますね。この表は複雑過ぎて覚え切れないや。

博士: そうかな。攻撃と回避の成功度合が同じならば最小ダメージ。 1段階差があれば通常ダメージ、回避に失敗すれば防御側後退といった あたりを覚えておけばいいよ。

誠二: そして攻撃側が2段階差をつければ最大ダメージですね。防御側が 2段階差をつければ「伸び過ぎ」になると。 防御側後退になった時に後ろに壁とかがあって後退できない場合とかどうなるの?

博士: その場合は後退しなくても構わないよ。 ただし後退できない場所で回避を試みる場合には 回避技能に-20%のペナルティがつくけど。

受け(Parry)

「受け」のルールはPlayer's Updateで更新されました。 以下の文章はそれの基づいて改訂していますので、ルールブック記載のものとは 異ります。

相手から攻撃を受けた場合にはリアクションとして受けを試みることができます。 遠距離攻撃を通常の武器で受けることはできませんが中型以上の盾ならば 受けることが可能です。 受けを実行するには攻撃側が技能テストをする前に宣言する必要があり、 防御側は受けに使用する武器または盾(Shield)の技能をロールして、 以下の表で比較します。

受けクリティカル 受け成功 受け失敗 受けファンブル
攻撃クリティカル 最大ダメージ
受けAP2倍減少
最大ダメージ
受けAP分減少
最大ダメージ 最大ダメージ
防御側ファンブル表
攻撃成功 通常ダメージ
受けAP2倍減少
通常ダメージ
受けAP分減少
通常ダメージ 最大ダメージ
防御側ファンブル表
攻撃失敗 攻撃は外れ
突返し可能
攻撃は外れ 攻撃は外れ 攻撃は外れ
防御側ファンブル表
攻撃ファンブル 攻撃は外れ
突返し可能
攻撃側ファンブル表
攻撃は外れ
攻撃側ファンブル表
攻撃は外れ
攻撃側ファンブル表
攻撃は外れ
双方ファンブル表

「最大ダメージ」となった場合には 「武器ダメージの最大値」+「ダメージ修正のロール値」になります。

「突返し(Riposte)可能」になった場合は攻撃側は単に攻撃に 失敗しただけでなく無防備になっています。防御側はリアクションをもう 一つ消費することにより、フリー攻撃(Free Attack)を実行できます。

誠二: えっと受けに失敗するとそのままダメージを受ける。成功すれば AP分だけダメージを減らせる。受けクリティカルならばAPの2倍まで減らせると。 このAP2倍って意味あるのかな。

博士: 新RQでは盾のAPはそれなりに高いんだけど武器のAPは大きくて も3とか4しかないのでAP2倍というのは大いに影響があるんだ。

ゆき: クリティカルしないとAP2倍にならないので、武器の受けでは ダメージを全て止められない場合もあるということですね。

誠二: 逆に攻撃側が失敗した場合には突き返しのチャンスです。

ノックバック(Knockback)

受けや回避などのリアクション後で、鎧を適用する前のダメージが対象のSIZを 超えている場合は対象は1m後ろにノックバックされます。さらにSIZを超える ダメージ5ポイントごとに1mノックバックされる距離が増加します。

ノックバックされた場合に軽業(Acrobatics)技能に成功しなければ転倒します。 また壁などの打ちつけられた場合には回避(Dodge)技能に成功しなければラン ダムな部位に1D4の追加ダメージを受けます。

博士: 武器のダメージが少し下がっているのでノックバックはされ難くなった。

誠二: ダメージ修正の大きな大型クリーチャと戦う時は注意ということですね。

ゆき: あとダックとかトロウルキンとかの小型クリーチャをプレイする場合に は要注意ですね。

鎧(Armour)

攻撃を受けた身体部位に鎧をつけているとそのAP分だけダメージを減少させ ることができます。一方で鎧をつけていると、そのENCの荷重がかかるだけで なく、動き制限されることにより鎧のAPの合計分だけDEXベースのスキルに ペナルティを受けます。

誠二: プレイトメールで6AP、チェーンメールで5APか。 鎧の効果は下がっていますね。

博士: 武器のダメージも下がっているので大丈夫だよ。

ゆき: それよりもスキルペナルティが重大な気がします。全部位に ハードレーザー(2AP)を着けただけで武器技能も回避も-14%。 もし全身プレートを着たら-42%にもなる。

誠二: 未熟なうちは鎧はほどほどにということか。

貫通(Impaling)

槍や弓でクリティカル命中が出た場合には貫通が発生します。貫通した場合 には攻撃側に武器を引き抜く(yanking)か放置(leave)するかの二つの選択肢が あります。遠距離攻撃の場合には引き抜きは選択できません。

武器を引き抜く場合には運動(Athletics)技能テストを試みます。成功すればさらに 武器のダメージをロールして貫通した部位へ追加ダメージを与えて引き抜けます。 失敗した場合でも1D4の追加ダメージを与えますが武器は刺さったままになります。

誠二: 何で運動(Athletics)技能なんだろう?

博士: 運動(Athletics)はジャンプや水泳だけでなく力押しとかも含んだ 便利技能なので、力まかせに武器を引き抜くのにも使うんだ。

ゆき: 槍使いになるためには運動を鍛えるのも重要ということですね。覚えておこう。

武器が刺さったまま放置した場合には追加のダメージを与えないかわりに、刺さっ たままの武器1つにつき全ての技能に-20%のペナルティを与えます。標的は自分で 武器を抜く試みもできますが、ダメージを与えないように抜くためには時間をかけ て応急手当(First Aid)に成功する必要があります。

誠二: えっと矢が3本刺さったまま行動すると-60%のペナルティということか。

ゆき: そんな状態で行動しないで欲しい。

盾(Shild)と二刀流(Two Weapon Use)

盾や二刀流など利き腕でない方の手に武器を持った場合には、その武器を使用して 追加の攻撃もしくはリアクション(受け)のどちらかが1回実行できます。受けに使用 する場合にはペナルティはありませんが、攻撃に使用する場合には武器技能に-20%の ペナルティを受け、精密攻撃(precise attack)はできません。

ゆき: 盾を持つと受けの回数が一回増えるんですね。 そして左手に武器を持つとその武器で追加攻撃が1回できるのか。 左手に持つ武器に制限はあるんですか?

博士: 特に制限はないよ。なのでスタイルを重視しないのならば 左右に同じ武器を持つのが技能を共用できて有利だろうな。

誠二: ダメージ重視で両手武器を持つか、回数重視で二刀流か、悩みどこですね。

ゆき: 防御重視で盾を持つというのが、ごく普通だと思うけど?

誠二: 俺にそんな選択肢はない。

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