RuneQuestII 紹介
1. 能力値と属性値

能力値(Characteristics)
RuneQuest IIでも能力値は筋力(STR)、体力(CON)、敏捷力(DEX)、知性(INT)、大きさ(SIZ)、精神力(POW)、魅力(CHA)の7種類です。人間の場合はSIZとINTが2D6+6、それ以外の能力値が3D6です。魅力(CHA)以外の能力値は最大で21までしか成長させることができません。
博士: 能力値については前のMongoose版RuneQuest第1版(以下 MRQ1)や古えのケイオシアム版(以下RQ2)と同じです。外見(APP)が魅力(CHA)に変更になっている点以外は日本語訳されていたアヴァロンヒルの3版(以下RQ3)と同じです。
誠二: 作成方法が変更になってますね。MRQ1では4D6振って1つ捨てる方法だったのですが、普通に3D6や2D6+6を振るか、80ポイント割り振りになってしまった。
ゆき: 前に比べると少しだけ弱くなりそうですね。
博士: MRQでは能力値も成長させることができるので、最初は弱めにということらしい。気にいらなければハウスルールで4D6選択とか90ポイント割り振りとかすれば良いかな。
戦闘行動数(Combat Actions)
戦闘行動数は1ラウンドに何回行動できるかという属性値(Attribute)で、そのキャラクターのDEXとINTによって決まります。略して CA と呼びます。
DEXとINTの平均(端数切上げ) | 行動数 |
---|---|
1-6 | 1 |
7-12 | 2 |
13-18 | 3 |
+6ごと | +1 |
誠二: 戦闘行動数は残りました。そして相変わらず非常に重要な値ですね。
博士: 元になる能力値がDEXだけからDEXとINTの平均に変更になりました。このため4行動とかの極端なキャラクタは作成し難くなり、平均以下のPCは2回行動、平均より少しでも高いPCは3回行動になったようだ。
誠二: 戦闘ルールが変更になっているので行動回数の違いが絶対的な差ではなくなっているけど、それでも2回行動と3回行動では大きな違いだ。
博士: 戦闘するつもりならPCは全員3回行動できるように作成すべきかもね。
トリ: えっと人間はINTが平均13なので、DEXが12以上あれば3回行動ですね。動物はINTが低いので行動数が少なくなりますね。
博士: それも変だと思ったのかエラッタで「固定INTの生物はINT2倍として計算する」オプションルールが追加されたよ。
ゆき: もしかして家畜人(Hardsman)は全員3回行動?
ダメージ修正(Damage Modifier)
大きなキャラクターや筋力の高いキャラクターは他のキャラクターより多くのダメージを与えることができます。そのための属性値が STR+DEX で決まります。
STR+DEX | 修正値 |
---|---|
16-20 | −1D2 |
21-25 | 0 |
26-30 | +1D2 |
31-35 | +1D4 |
36-40 | +1D6 |
41-45 | +1D8 |
ゆき: ここは MRQ1 と同じですね。
誠二: 前から思ってるんですけどダメージ修正の値が小さ過ぎないですか?
博士: RQ3 とかに比べてると武器や鎧の値が減っている分に合わせて小さい値になっているかな。
ヒット・ポイント(Hit Points)
身体の各部位のHPがSIZとCONで決まります。
SIZ+CON | 頭 | 腕 | 胸 | 腹 | 脚 |
---|---|---|---|---|---|
16-20 | 4 | 3 | 6 | 5 | 4 |
21-25 | 5 | 4 | 7 | 6 | 5 |
26-30 | 6 | 5 | 8 | 7 | 6 |
31-35 | 7 | 6 | 9 | 8 | 7 |
36-40 | 8 | 7 | 10 | 9 | 8 |
+5ごと | +1 | +1 | +1 | +1 | +1 |
誠二: ここも MRQ1 と全く同じですね。
トリ: あいかわらずトータルHPの概念は無しですか?
博士: なしです。オプションルールで雑魚(NPC)をトータルHPのみで表現するルールがあるけどPCは部位HPだけですね。
成長ロール数修正(Improvement Roll Modifier)
魅力(CHA)が高いキャラクターは成長が早くなります。この値が成長ロール修正という属性値で決まります。
CHA | 成長ロール数修正 |
---|---|
1-6 | −1 |
7-12 | 0 |
13-18 | 1 |
+6ごとに | +1 |
博士: MRQ2で新しく導入された属性値です。魅力の高いキャラクターは共同体や仲間から有益なアドバイスなどの協力を得られるので成長が早いということらしく、成長ロールの回数が増えます。
誠二: ぶっちゃけ軽視されがちな魅力(CHA)にスポットを与えるのが目的で導入されましたマル。
ゆき: 属性値(Attribute)の中に魅力(CHA)を元にしたものが一つもなかったですからね。
博士: そんな話はおいといて、キャンペーンをするなら成長ロールの回数が増えるのは非常に重要だよ。
マジック・ポイント(Magic Points)
呪文を唱えたりする際に使用する魔力を表現する値で、その初期値と最大値はPOWに等しくなります。神にPOWを捧げた場合にはその値だけ上限が低くなります。
誠二: ここもMRQ1やRQ3と同じですね。
博士: 回復速度がまた少し変更になりました。通常12時間で全MPが回復する。睡眠など完全に休息を取っている場合には6時間で全回復するよ。
ゆき: 前(MRQ1)は通常10時間と休息5時間だったので少しだけ遅くなったけど、まあ一緒ですね。それよりMPがゼロになっても肉体抵抗(Resilience)に成功すると疲労だけで気絶せずに済むようになったみたいですね。
トリ: 単独行動している場合の気絶は生命にかかわります。この前、死にかけました。
ゆき: 単独行動なのにMPの残り量を気にせず使い切るのはトリだけだと思うけど。
基本移動(Movement)
戦闘ラウンド時にどれだけ移動できるかを示す属性値で人間は固定で8mです。疾走時にはその5倍の速度で移動できます。
ゆき: 前(MRQ1)の2倍になってますね。走るとその5倍。速過ぎませんか?
誠二: 速過ぎるよね。3回行動で疾走すると5秒間に120m走れる計算になる。
トリ: オリンピック選手でも絶対無理。
博士: あくまでも基本移動は1ラウンドあたりの移動速度で、一回行動あたりの移動速度ではないというルールらしい。移動(Move)を何度選択しても1ラウンドには8mまでしか移動できないとエラッタで明確化されました。
ストライク・ランク(Strike Rank)
戦闘ランンド時にどれだけ素早く行動できるかを示す属性値でINTとDEXの合計を2で割った値(端数切上げ)になります。鎧を着てている場合は鎧ペナルティの分だけ遅くなります。
Errata によってルール変更され Strike Rank の計算には SIZ は関係ないことになりました。
博士: ストライク・ランクのルールは前(MRQ1)と一緒です。出版されたルールではSIZもいれて3能力値の平均だったんだけどエラッタで元に戻りました。
誠二: RQ3 のように身体が大きいほどリーチが長くて先に攻撃できる方が合理的だと思うんだけど。3で割るのが面倒だったんだろうか?
ゆき: そうだよね。トロウルが有利の方がしっくりくるよね。
トリ: 何がしっくりくるんだかわかりません。
誠二: ゆきだから(笑)。
博士: ゆきだから(笑)。
ゆき: えっ?
ヒーロー・ポイント(Hero Points)
作成したての初期キャラクターはヒーロー・ポイントを2ポイント持っています。
誠二: このルールってキャラクタ作成じゃなくてゲームシステムの章に書いてあってわかり難い。なかなか見つけられませんでした。