RuneQuestII 紹介

2. 前経験と共同体

商人のイラスト

文化的背景(Cultual Background)

キャラクター作成時にそのキャラクターの文化的背景を決めます。それにより共通技能ボーナス、戦闘スタイル、新しい高等技能、初期所持金などが決まります。選択可能な文化的背景は以下の4種類です。

原始(Primitive)
遊牧(Nomad)
蛮族(Barbarian)
都市(Civilized)

博士: 選択可能な文化背景はRQ3と同じになりました。

トリ: あれRQ3では未開社会、遊牧社会、封建社会、君主社会じゃなかったですか?

誠二: ああ、それは翻訳が悪いです。昔からPrimitive, Nomad, Barbarian, Civilized の四種類なんだけど、何故か Barbarian を封建社会、Civilized を君主社会と誤訳してました。

博士: 翻訳者が中世ファンタジーのファンだったのかもね。ルーンクエストは古代ファンタジーのはずなんだけど。Civilized というのは四大文明とかローマ文明とかいうときの古代都市文明のことを意味してるんだ。それに対する Barbarian といのは都市化されていなくて文字を持たない農耕社会だ。

トリ: あとは遊牧文化と原始採集文化ですね。それはわかる。

ゆき: ずっと中国文明の辺境にあって Civilized だった日本だとピンとこないかもですね。

博士: あえて分類すると縄文時代が primitive、弥生/古墳時代が barbarian、飛鳥時代が移行期で、奈良時代移行が Civilized というところかな。

職業(Professions)

キャタクター作成時にそのキャラクターが冒険を始める前に受けていた職業訓練を選択します。これにより共通技能ボーナス、新しい高等技能、魔術技能などを獲得します。

背景文化によって選択可能な職業が決まります。それぞれ以下のような職業があります。

都市社会
軽業師、錬金術師、動物訓練士、吟遊詩人、鉄鍛冶、騎士、廷臣、職人、外交官、探検家、農夫、漁師、狩人、貴族、傭兵、商人、鉱夫、医師、司祭、船乗り、学者、兵士、間諜、盗賊、魔女、妖術師
蛮族社会
軽業師、動物訓練士、吟遊詩人、鉄鍛冶、勇士/近侍戦士、職人、探検家、農夫、漁師、牧夫、狩人、傭兵、商人、鉱夫、司祭、呪術師、戦士、盗賊、追跡者、魔女、樵夫
遊牧社会
動物訓練士、吟遊詩人、勇士、職人、漁師、牧夫、狩人、傭兵、司祭、呪術師、戦士、盗賊、追跡者、魔女
原始社会
動物訓練士、吟遊詩人、勇士、職人、農夫、漁師、牧夫、狩人、船乗り、呪術師、戦士、盗賊、追跡者、魔女、樵夫

トリ: 色々あって迷いますね。

誠二: まあ背景世界や出身地域によっては、制限されたり追加があったりしますけどね。

博士: グローランサで遊ぶんなら Glorantha the Second Age(2版)にあるのを使うのが良いだろう。

ゆき: ちょっと見せてください。なるほど、なるほど、出身:ドラゴン・パス、文化背景:ドラゴン化されたオーランシ、職業:恐竜飼い、とかですね。

博士: いきなり変なページ開いてるし、こちっとは隠しておこう。

誠二: あ、それは Race of Glorantha volume.1 ですね。トロウルとかダックとか(笑)

フリー技能ポイント(Free Skill Points)

キャラクターの作成時に文化や職業以外の成長を行うために250%を自由に割り振ることができます。ただし一つの技能には最大で30%しか割り振ることができません。

このポイントを10%分消費することで高等技能を能力値で決まる初期値で獲得することもできます。この10%も上限に含まれるため、その技能にはあと20%しか割り振ることができません。

誠二: 増えた。万歳。

ゆき: 増えた。万歳。

博士: 前のMRQ1では全然足りなかったからね。順当なところかな。

トリ: 前はいくらでした?

誠二: MRQ1は 100% しかなかった。なので2.5倍。でもまだまだ足りないよなあ。

家族と親戚

何回か表で 1D100 を振ることによりキャラクターの家族や親戚を決めます。表には両親、兄弟、叔父叔母、家族の評判と知人、家族の味方と競争相手と敵、などがあります。

ゆき: 新しく追加された共同体のルールです。ランダムで家族とか決めるだけですけどね。

博士: 気にいらなければスキップしても良い気もするけど、キャラクターに深みを出すために使用すると面白いだろう。

トリ: 誠二さんだと「家族なんて足手纏いだ」なんて言いそう

誠二: 家族なんて足手纏いだ(笑)。

ゆき: だから...面白い。

過去の出来事

プレイヤーはゲームマスターと相談してそのキャラクターの過去の出来事を決めます。ゲームマスターは過去の出来事表でロールするよう要求することもできます。

ゆき: ありがちだけど面白そうなのが揃ってますね。D100 で70項目以上ありますよ。

トリ: なかなか凄い表ですね。コロコロ 51。

誠二: なになに「最後の望み。キャラクターは家族もしくは恋人の最後の望みを果たすための探索を行っている」か。

ゆき: ゴホン、ゴホン、死ぬ前に一度で良いからウォクタパスのスープとエルフのサラダとモスタリ肉のソテーで晩餐をしたい。息子よ、頼んだぞ。

トリ: おとなしく死んでください。

初期魔術

キャラクター作成時に獲得できる共通魔術のポイント数はは背景世界によって変化します。ただし作成時には最大で強度3の呪文までしか取得できません。また取得できる呪文の種類は文化的背景により制限されます。

魔術の豊かなグローランサのキャラクターは合計6ポイント分の呪文を獲得でき、さらに〈共通魔術(Common Magic)〉技能に+30%のボーナスを得ることができます。

博士: ということでグローランサだとポイントを割り振らなくても初期値で50%前後の〈共通魔術〉技能と呪文6ポイントを持って始められるようになった。

誠二: MRQ1のルールでは魔術使えなくて正直苦しかったんだけど、グローランサらしくなりましたね。

ゆき: 誰でも治癒の呪文を取れるようになったのが大きいですね。あれ? 背景文化が都市社会(Civilized)以外だと Countermagic が取れませんよ。

トリ: Countermagic って?

誠二: MRQ の魔法を消すための呪文で、RQ3 の《呪払(Dispel Magic)》にあたる呪文です。呪文の消去はあらゆる文化で必要だと思うんだけど。

博士: その辺はハウスルールで補正ということで。

初期装備

初期キャラクターは以下の装備を全て持っています。

・衣服一式
・槍
・個人的な記念物やお守り
・一週間分の食料または保存食
・技能を所有している武器をどれか一つ

キャラクターの職業が貴族(Noble)ならば、さらに以下のうちからどれか一つを追加で持っています。

・1D6ポイントの鎧一式
・追加の家伝の武器
・文化的に適切な騎乗
・良いワインの入った瓶
・1D6×100銀貨の素晴しい宝飾品
・晩餐会や舞踏会向けの良質で高価な衣服一式

誠二: 装備少ないです。せめて鎧が欲しい

トリ: 初期所持金ではろくな鎧が買えませんね。

博士: 家族とかカルトとか友人から借金するとかどうだろうか?

ゆき: それはGMの罠です。下手に借金するとろくなことないから...。

alley cats © 2010. update: 2010-08-21 15:15:10+0900