RuneQuestII 紹介
8. 戦闘技法(Combat Maneuver)

ダメージ最大化(Maximise damage)
- 条件: 攻撃がクリティカル成功
武器のダメージのダイス1つを自動的に最大値にできます。残りのダイスは通常どおりロールします。この技法は複数回選択可能です。
トリ: 今までにもあったクリティカルでダメージ増加ということですね。
誠二: 両手武器とかでも最大化できるのはダイス1個だけ?
博士: 2D8のグレートソードの場合だと、この技法を1回選択するとダメージが1D8+8になる。2回選択すれば16ダメージ固定なるということだ。
ゆき: 16ダメージとか軽く死ねますね。
鎧を抜く(Bypass armour)
- 条件: 攻撃クリティカル成功
鎧の隙間などに命中させます。身につけている鎧のAPか、皮膚や鱗などの自然のAPのどちらかを無視できます。魔法によるAPは身につけている鎧のAPとみなします。
誠二: お、クリティカルすると鎧を無効化できるようになったんですね。MRQ1では魔法で硬くなった敵は倒せなかったからなあ。
ゆき: 硬い相手には非常に重要な技法ですね。
出血(Bleed)
- 条件: 切断武器による攻撃成功
相手を故意に出血させます。ダメージが鎧を抜けた場合には〈肉体抵抗(Resilience)〉で元の攻撃ロール結果と対抗ロールを行ないます。敗北した場合には毎ラウンド出血で疲労段階が自動悪化していきます。出血を止めるには〈応急手当〉に成功する必要があります。
誠二: 剣と斧用の特殊行動ですね。「元の攻撃ロールの結果」というのは命中判定のことですか?
博士: そういうこと。命中判定のダイスの出目をそのまま使う。つまり命中判定がクリティカルだった場合には〈肉体抵抗〉にもより大きい出目のクリティカルが必要ということだ。
ゆき: 毎ラウンド疲労段階が悪化ということは数ラウンドで気絶しますね。怖いですね。
貫通(Impale)
- 条件: 刺突武器で攻撃成功
槍やダガーの技法でダメージを2回振って好きな方の結果を使用できます。そのダメージが鎧を貫通した場合には武器をそのまま残すか、すぐに引き抜くかを選択できます。遠距離武器は引き抜くことはできません。
武器を残した場合には武器のサイズ段階毎に−10%の技能ペナルティを与えます。後から武器を引き抜くには戦闘行動(CA)を消費して〈腕力(Brawn)〉技能に成功する必要があります。その場合には同じ身体部位に武器の基本ダメージ(鎧による減少なし、ダメージ修正なし)を与えます。
博士: 武器のサイズ段階毎というのはSサイズだと−10%、Mサイズだと−20%、Lサイズだと−30%、以下同様という意味だ。
誠二: ロングスピアが刺さったままだと−40%ペナルティなのか。厳しいな。矢はどうなるんだろ?
博士: 矢のサイズについては記述がないけどSサイズでいいんじゃないかな。
ゆき: 刺さった矢を抜く時も部位に追加ダメージがあるのは痛いですね。
博士: 1D3分かけて〈応急手当(First Aid)〉に成功すればダメージ無しで抜くこともできるけど、戦闘中は無理かな。
部位砕き(Stun Location)
- 条件: 打僕武器による攻撃成功
メイスや棍棒などのダメージが鎧を抜けた場合には〈肉体抵抗(Resilience)〉で元の攻撃ロール結果と対抗ロールを行ないます。敗北した場合には与えたダメージと同じ行動(CA)回数の間命中した部位が使用できなくなります。胸や腹の場合にはその間防御しかできません。頭の場合には気絶します。
誠二: メイスやハンマーなどの特殊行動ですね。頭に当てて気絶とか、良い感じですね。
トリ: 一発気絶なので出血攻撃より怖いなあ。
博士: そこは状況次第かな。手足からの出血でも衰弱するけど、頭じゃないと気絶はしないから。
鎧破壊(Sunder)
- 条件: 大型武器による攻撃成功
鎧を破壊します。武器ダメージが鎧のAPを抜けたらその分だけ命中部位の鎧のAPを減少させます。鎧のAPがゼロになってもダメージが残っていたら身体部位のHPを減らします。
誠二: 両手武器で力まかせに鎧を破壊するということか。
ゆき: 両手武器はダメージが大きいので簡単に鎧壊されそうですね。鎧高価なのに。
トリ: これって皮膚とか鱗の自然の鎧も壊されるのかな?
博士: 壊せるみたいですね。硬い敵には有効な手かもね。
絡みつき(Entangle)
- 条件: 絡みつき武器で攻撃成功
ネットなどの絡みつき武器を相手の身体部位にからませます。手足に絡まった場合にはその部位は使用できなくなります。頭、胸、腹に絡まった場合には全ての行動に −20% のペナルティを受けます。
絡みつきに成功すると次の行動で相手を転倒(trip opponent)させる試みができます。絡まれた方は武装解除(Disarm Opponent)、抜け出し(Slip Free)、武器破壊(Damage Weapon)などを使用して脱出できます。
誠二: 鞭や網などの武器用の特殊行動ですね。
ゆき: 網とか面白そうなんだけど、あんまり使わないなあ。
捕み(Grip)
- 条件: 素手による攻撃成功
受けをした相手の武器や捕みます。捕まれた武器は使用できなくなります。抜け出すにはCAを使用して素手技能による対抗判定に勝利する必要する必要があります。
トリ: 素手攻撃の特殊行動ですね。武器を無くした場合には有効かも。
誠二: 予備の武器を持とうよ。
受けを抜く(Bypass parry)
- 条件: 攻撃成功
受けに対して有効な攻撃を行ないます。受けに使用した武器のサイズを一段階小さいものとしてダメージを計算します。
誠二: 受けた武器が同じサイズならダメージ無効だったのが、ダメージが半分通るようになるんですね。
トリ: 受けた武器が1段階小さい場合はダメージ半分だったのが、全ダメージ通るようになると。受け側の武器の方が大きい場合にはダメージが通らないで意味ないですね。
博士: 複数回選択すれば2段階以上サイズを小さくすることができるとなっているけど、戦闘技法が2つ以上使えるということは相手は受けに失敗しているはずなので意味はなさそう。
命中部位を選択(Choose location)
- 条件: 攻撃成功
好きな身体部位に命中させることができます。
ゆき: 命中部位を自由に選べるのは便利そうですね。
トリ: 頭、頭、頭、一択で
博士: 頭にはプレートのヘルムを!
誠二: 1-20全部胴体とか
トリ: あれ?
押し出し(Bash opponent)
- 条件: 攻撃成功
故意に相手を強打してバランスを崩し押し戻します。受けや鎧で減少する前のダメージ5ポイントごとに 1m 後ろへ押し戻します。障害物に当った場合には −20% の〈運動(Athletic)〉技能に成功しないと転倒します。
博士: 強制的に相手を移動させる技法だね。
ゆき: 通路を塞ぐ邪魔な敵をどかしたりに使えそうですね。
間合いを変える(Change range)
- 条件: 攻撃成功または防御成功
自分と相手の間合いを自由に変更できます。近接戦闘からの離脱を選択することもできます。
誠二: 間合いというと武器のリーチのことですか?
博士: あとで説明があると思うけど戦闘オプションの踏み込み(Closing)や離脱(Disengage)が自由にできるということだ。短い武器を使用している場合にはかなり重要だ。
ゆき: 武器のリーチによる駆引きは難しそうですね。
武器破壊(Damage Weapon)
- 条件: 攻撃成功または防御成功
攻撃または受けに使用した武器のダメージをロールしてその結果を相手の武器に適用します。武器のAPを超えたダメージは武器のHPを減少させゼロになると破壊されます。
誠二: 来ました武器破壊。ダメージの大きな両手武器の魅力のひとつですね。
ゆき: 剣や盾はとにかく、槍とかメイスとか AP/HP 少ないですね。すぐ壊れそう。
トリ: 人間の AP/HP も少ないですよ。武器壊すより人間壊す方がいいと思うんだ。
武装解除(Disarm Opponent)
- 条件: 攻撃成功または防御成功
相手の武器を狙って攻撃し武装落としを試みます。相手は戦闘スタイル技能で元の攻撃ロールまたは元の受けロールと対抗判定をします。失敗した場合には武器を落とします。両手武器や絡みつき武器(entangle weapon)の使用者はその対抗判定に +20% のボーナスを得ます。
ゆき: 両手武器だと武器を一つしか持っていないので落とすと戦力激減ですね
誠二: そういう時のために予備のロングスピアを。
転ばせる(Trip Opponent)
- 条件: 攻撃成功または防御成功
相手を転倒させようと試みます。相手は〈避け(Evade〉)技能で元の攻撃ロールまたは防御ロールと対抗判定を行ないます。相手が失敗した場合は転倒します。四本脚の動物はロールに +20% のボーナスを得ます。
トリ: 転倒させられると移動はできないし自分の攻撃や防御に −20% のペナルティ、相手に攻撃には +20% のボーナスがあるし、結構痛いですね。
誠二: 転倒から転倒への無限ハメができそうだな。
博士: 対抗判定なので技能に差がないと難しいと思うけど、酷いようなら「同じ戦闘技法を何度も使用した場合には手が読めるようになるので対抗判定に +10% づつ累積ボーナスが与えられる」というオプションルールがあるので、それを使用すると良いかも。
目を眩ませる(Blind Opponet)
- 条件: 防御にクリティカル成功
砂を蹴ったり、服をひるがえしたり、日光を反射させたりして、相手の視界を妨げます。相手は〈避け(Evade)〉技能(盾を使用している場合は戦闘スタイル技能で代替可)で元の防御ロールに対して対抗判定をして失敗すると 1D3 行動(CA)の間攻撃ができなくなります。
トリ: 攻撃に対してきた敵の目を眩ませせて、効果的に防御するということですね。
誠二: 屋内だと砂も日光もないので難しそうだけどね。
ゆき: うーん。常にヒラヒラの服を着てマントを翻していてるとか。
武器押さえ(Pin Weapon)
- 条件: 受けクリティカル成功
受けをした武器で相手の武器を押さえ込んで使えなくします。押さえ込まれた武器では攻撃も受けもできません。相手は押さえ込みから武器を自由にするためには戦闘行動(CA)を消費して戦闘スタイル技能(もしくは〈腕力(Brawn)〉技能で)の対抗判定に勝利するか、〈避け(Evade)〉技能で戦闘から完全に離脱(disengage)する必要があります。
博士: かなり強力な技だね。相手の攻撃武器を盾で押さえておいて、自分だけ一方的に攻撃できるわけなので。
ゆき: 相手は両手武器を使用していると受けもできなくなるのか。攻撃し放題。
誠二: ぐはぁ。それは痛い。
受け強化(Enhance Parry)
- 条件: 受けに成功
通常より有効に受けを行ないます。受け武器のサイズが1段階大きいものとしてダメージを計算します。
トリ: 小さな武器で大きな武器を受けるための技法ですね。
ゆき: 武器の達人ならばブロードソードでグレートソードを受けたりできるということですね。
博士: この技法も一応、複数回選択可能ということになっているけど、戦闘技法が2回以上あるということは相手がそもそも攻撃に失敗しているので意味がないという。
武器奪取(Take Weapon)
- 条件: 素手による受け成功
攻撃してきた相手の武器を奪います。相手は戦闘スタイル技能で元の受けロールと対抗判定をします。相手が失敗した場合には武器を奪えます。両手武器や絡みつき武器(entangle weapon)の使用者はその技能に +20%の ボーナスを得ます。
ゆき: 判定方法は武装解除(Disarm Opponent)と同じですね。
博士: そうだね。素手で受けをした場合は、単に落とさせるだけでなく、相手の武器を奪うこともできるということだね。
体勢を崩させる(Overextend Opponent)
- 条件: 防御成功
相手の体勢を崩して攻撃を困難にします。相手は次の戦闘行動で攻撃(attack)を選択できません。
博士: 判定なしで無条件で相手の次の攻撃を止める技だ。
誠二: 安定して使える防御の基本技法ということですね。
打点変更(Redirect Blow)
- 条件: 防御成功
打撃の命中する身体部位を好きな場所に変更します。必ずどこかの部位には命中します
トリ: 防御側による命中部位の変更ということですね。頭とかの急所に当たらないようにするとかかな。
博士: 命中部位判定をする前に宣言しなければならないので使い所が難しいけど、いざという時には必要になるかも
体勢を戻す(Regain Footing)
- 条件: 防御成功
転倒してたり体勢を崩した状態から、攻撃の隙をついて体勢を取り戻します。
ゆき: 受けながら立ち上がるとか、回避しながら体勢を戻すとかですね。
博士: 必ず体勢を崩すという避け(Evade)の欠点を補えるのが大きいかも。
突き返し(Riposte)
- 条件: 受け成功
追加の戦闘行動(CA)を消費すれば受けに使用した武器で即座に反撃を行うことができます。相手も戦闘行動を消費すれば突き返しに対する受けや避けができます。
誠二: 武器で受けをする場合の利点ですね。順番を無視して攻撃できるわけだ。
トリ: CA が残っているかどうかで対応が悩ましいですね。
抜け出し(Slip Free)
- 条件: 防御成功
絡みつき(Entangle)、捕み(Grip)、武器押さえ(Pin)などの状態から解放されます。
ゆき: 不利な状態から判定無しで抜け出せるということですね。便利かも。
踏んばり(Stand Fast)
- 条件: 防御成功
ダメージ量によらずノックバックしなくなります。
トリ: なんか重要な気がする。
博士: 武器のダメージ自体が減ったのでノックバックはし難くなってるけどね。必要なのは小柄好きの(笑)のトリくらいかも。