RuneQuestII 紹介

12. 神性魔術(Divine Magic)

神々のイラスト

信仰(Pact)技能 [CHA + 捧げたPOW]

キャラクターと神のつながりの強さを示す技能です。〈信仰:チャラーナ・アローイ〉、〈信仰:アーナールダ〉のように個別の技能になっています。この技能を獲得するためにはカルトに入信して 1ポイント以上の POW を神に捧げる必要があります。神性呪文を使った時にはこの技能により呪文の強度が決まります。また神性呪文の回復もこの技能で行ないます。

この信仰(Pact)技能は特別で通常に成長ロールや能力値の上昇などで成長に加えて、ヒーロー・クエストを行ったり、その神に関係する探索をしたり、神の行ないを真似ることで成長させることができます。

博士: 新しい技能です。Pact というのは直訳すると「契約」という意味なんだけど、西洋的には信仰は「神との契約」なので神と人の繋りを意味する技能になっています。翻訳は〈信仰〉としておきました。

誠二: 神性呪文の使用には〈知識:神話〉技能だけでなくて、〈信仰:神〉技能が必要になったということですね。

博士: そういうことだね。共通魔術が技能 1つで良くなったのに対して、神性魔術は技能が2つ必要で少し成長させ難くなってます。その分中身が強力になってますけどね。

知識(特定の神話)/Lore(Specific Mithology)技能 [INT×2]

それぞれの神ごとに別の技能になっており、〈知識:イサリーズ神話〉、〈知識:オーランス神話〉ように個別に獲得する必要があります。この技能は単なる知識技能でなく魔術技能として神性呪文の投射に使用します。

同じ神殿に所属する他の神々についての知識判定には技能の半分で使用できます。友好的な神々から獲得した呪文を投射する場合には技能を半分にする必要はありません。

ゆき: あいかわらず〈知識〉技能で呪文で投射判定するんですね。

博士: その辺は MRQ1 から変更無しです。

POWを捧げる(dedicate POW)

神性カルトし入信して〈信仰〉を獲得するためには最低でも 1ポイントの POW を神に捧げる必要があります。入信者(Initiate)で最大で POW の 1/4 まで捧げることができます。侍祭(Acolyte)で POW の 1/2 まで、ルーンロードで POW の 3/4 まで、ルーン司祭なら全ての POW を捧げることができます。

捧げたとしても POW の量はそのものは減少しませんが、その分だけ MP の上限が減少します。捧げたPOWが同時に保持できる神性呪文の個数になります。カルトを離れた場合には捧げた POW は戻ってきます。

トリ: あれ MRQ1 とルール変ってますか?

博士: 大きく変りました。MRQ1 では呪文を獲得する時に POW を捧げて呪文を使用すると POW が戻ってくる仕組みだったのですが、MRQ2 では最初に POW を捧げて、一度捧げた POW はカルトを辞めない限り戻ってきません。一方で一度使用した呪文を回復ができるようになりました。

ゆき: POW を捧げても技能とか減らなくなりましたね。前は呪文を使う度に技能の成功率が変更になって大変だったんですが。

誠二: POW の 1/4 までしか捧げられないって厳しくないですか? POW 12 なら 3ポイントしか捧げられない。

博士: MRQ1 では捧げた POW分の呪文強度だったんだけど、MRQ2 では呪文の個数になってるので効果が違うんですよ。詳しくは以下を参照。

神性魔術の獲得

新しい神性呪文を獲得するためには〈知識:特定の神話〉を持っている必要があり、カルト内でその呪文に必要な地位に就いている必要があります。また入信者呪文ならば社(Shrine)以上で1日間、侍祭呪文ならば小神殿(Minor Temple)以上で2日間、ルーンレベルの呪文ならば大神殿(Major Temple)で3日間祈る必要があります。

また神性呪文の獲得には入信者呪文で成長ロール1回、侍祭呪文で成長ロール2回、ルーンレベルの呪文で成長ロール3回分が必要になります。

神性魔術の呪文を獲得するために、呪文 1つごとに神に捧げた POW が1ポイント必要になります。複数回使用するために同じ呪文を複数獲得することもできます。別の呪文を記憶するために覚えている神性呪文をいつでも解放することができます。

誠二: なるほど RQ3 や MRQ1 のように毎回呪文を新規に獲得するわけではなくて、最初に捧げた POW 個までの呪文を獲得しておくわけですね。

ゆき: 呪文にランクがあるねが新しいですね。

博士: 昔からあった司祭でないと使用できない呪文とか、ルーンロード専用呪文とかをルール的にまとめ直した感じかな。

誠二: あああ、バーサークが侍祭呪文になってる。入信者には使えないのか。

神性魔術の投射

神性呪文の投射にはMPは必要ありませんが事前に神性呪文を獲得しておく必要があります。神性魔術の呪文を唱えるには〈知識:特定の神話〉で判定します。判定に成功した場合には呪文が効果を現し消費されます。

判定に失敗した場合には効果はありませんが呪文は失われないので、後から再度投射を試みることができます。クリティカル成功の場合は呪文が効果を現し、さらに消費されずに残ります。逆にファンブルの場合は呪文は効果がなく消費されます。

投射された神性呪文の強度(Magnitude)は使用者の〈信仰(Pact)〉技能の 1/10 になります。

博士: POWの量や呪文の種類ではなく〈信仰(Pact)〉技能の 1/10 が強度になるというのが新しいルール最大の特徴だ。神性呪文には強度に関係なく効果が固定のものも多いけどね。可変呪文の威力は絶大になっている。

トリ: 〈信仰〉 30% の人が《盾(Shield)》の呪文を使用すると AP+3、〈信仰〉 90% の人だと AP+9 ということですね。信仰が高いとすごい強力ですね。壊れてる気がする。

誠二: まあ今回は戦闘技法があるので AP だけ高くても、技能が低いとどうしようもないですけどね。

神性魔術の詠唱時間

神性魔術の呪文の詠唱は、特に指定がない限り、1戦闘行動(CA)だけで投射できます。

ゆき: 強力な呪文を行動1回で投射できるのは重要な特徴ですね。

誠二: RQ2/RQ3 の頃から即効性が神性呪文の強みの一つですよね。

神性魔術の回復

消費した神性呪文は忘れるわではなく後から回復させることができます。神性呪文を回復させる方法はカルトでの地位によって異なります。

入信者(Initiate)
神性呪文を回復するには呪文を使用してから 1日後以降に神殿か社を訪れて呪文のために祈る必要があります。〈信仰(Pact)〉技能で判定して成功すれば呪文を回復できます。失敗した場合には次の日以降に試みることができます。
侍祭(Acolyte)
呪文を使用して 1日後以降ならば神殿に行かなくて〈信仰〉技能で呪文の回復を試みることができます。失敗した場合には適切な神殿か社に行く必要があります。
ルーンロード(Rune Lord)
呪文を使用して 1時間以降ならばどこでも呪文の回復を試みることができます。失敗した場合には適切な神殿か社に行く必要があります。
ルーン司祭(Rune Priest)
呪文を使用して 1時間以降ならばどこでも呪文の回復を試みることができます。失敗してもさらに 1時間ごとに回復の試みができます。ファンブルした場合には神殿に戻る必要があります。

誠二: 入信者でも RQ2/RQ3 の司祭の再使用可能の呪文のように神殿に戻れば回復できるということですね。

ゆき: それで侍祭だと神殿に戻らなくても回復できて、ルーンクラスになると 1時間後に回復すると。位階が上がるとかなり凶悪になりましたね。

神性呪文の消去(Dismissing Divine Magic Spell)

共通魔術と同じように自分の投射した神性呪文は 1戦闘行動(CA)を使って消去することができます。集中(Concentration)が必要な呪文は集中を解くだけで戦闘行動を消費せずに消去できます。

ゆき: 共通魔術と全く同じです。わかり易くて良いですね。

神性魔術への抵抗

神性魔術の呪文の中には〈避け(Evade)>、〈精神抵抗(Persistence)〉、〈肉体抵抗(Resilience)〉などの技能で抵抗できるものがあります。それたの技能で呪文投射のロールに対して対抗判定(Opposed test)を行って勝利した場合は呪文の効果を避けることができます。

博士: ここも共通魔術と全く同じ

alley cats © 2010. update: 2010-08-21 20:47:33+0900